【東京-五つ星の蕎麦】都内の名店88軒 > 新宿区
志ま平
【しまへい】
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塩水で食べるそば
![志ま平](../img/d053/soba58.jpg)
入り口は古い蔵戸、看板は捏ね鉢、と外観からして洒落ているが、店内も長火鉢や祭り提灯が飾られ、粋な江戸情緒を演出。雰囲気だけでも魅せられてしまうそば屋好きは多いだろう。
若い頃、浅草で祭りに熱中したという主人の嶋田義昭さんは、独立して24年。平成16年に埼玉からこの地に移転した。ベテランそば職人が満を持して売り出したのが「極粗の一本挽き」だ。北海道の音威子府産のそば粉を文字通りごく粗めに挽き、二八で打ち上げる。星がたくさん散った中細の麺は、噛むほどにうまみと甘さが増し、口いっぱいにそばの香りが広がる。これをヒマラヤ産の岩塩を溶かした塩水で食べる。ミネラルたっぷりの塩水がそばの甘みをいっそう引き立てる逸品だ。
「自分が好きだから」と、店には店名のついた赤と白のワインも置いている。踏み込み式の居心地のいいカウンター席で、合鴨の陶板焼きとワインを楽しみ、最後は「極粗の一本挽き」で締める……。そば通にとってまさに極上のひとときだ。
![]() | 東京書籍 (著:見田盛夫/選) 「東京-五つ星の蕎麦」 JLogosID : 14071257 |