【東京五つ星の肉料理】牛肉料理 > 文京区
御茶ノ水 小川軒
【おちゃのみず おがわけん】

シェフ渾身のデミグラスソース

各種の香味野菜と牛すじを炒めてワインとトマト、水を加えて煮詰め、丹念にあくや脂を除きながらまた煮詰める??こうして10日もかけて仕上げるデミグラスソースは、ホテルオークラでの6年間の修業をはじめ、長年フランス料理に携わってきたオーナーシェフ・小川洋さんの汗の結晶だ。さまざまな料理のソースは、このデミにそれぞれさらに手を加えて作る。
これほど手間をかけたソースで味わうオックステールのゼラチン質はとろっと甘く、ハヤシライスはこくがあるのに後味がよく、チョップドビーフの食べ心地はまるでステーキだ。
カルティエ・ラタンに似た雰囲気の文教地区にある店は、和風の照明やアールのついた壁、神代ケヤキの天板など、清潔で温かい内装がパリ風のエスプリをほのかに感じさせる。
夕暮れどき、各テーブルのセットには、それぞれ絵柄が違うオールドコペンハーゲンの大皿と、同じ絵柄のジノリのパン皿が並ぶ。脇に箸も一膳。きっと今夜のディナーも温かい。
![]() | 東京書籍 (著:岸 朝子/選) 「東京五つ星の肉料理」 JLogosID : 14070872 |