【旬のうまい魚を知る本】 >
▼タカベを食べて、さあ夏が始まるぞ
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タカベは伊豆半島や伊豆諸島などで5月から9月のあいだに多く漁獲される。夏にしか味わえないから季節感があり、この魚を食べると、さあいよいよ夏だという気分になる。初夏になっても、タカベが店先に見つからないときには、船釣り情報に血まなこになる。南房総沖にタカベが来たと知ると、乗合船へ急ぐ。
タカベは大群で沿岸へ押し寄せる。釣船が魚群に当たりさえすれば、ぼくのようなへっぽこ釣師でも、大釣りすることになる。隣りの人がイサキを釣り上げていても、高級魚には目もくれず、タカベの多い表層を狙って仕掛けを流す。わが家への帰路はタカベいっぱいのクーラーをかつぎ、思いは早くも背越しに行っている。
![]() | 東京書籍 (著:東京書籍) 「旬のうまい魚を知る本」 JLogosID : 14070430 |