【旬のうまい魚を知る本】 >
▼シラスは鮮度が命と再認識

浜名湖の南端に位置する静岡県舞阪(まいさか)町から「遠州灘でのシラス漁たけなわ」の報が入り、うららかな春の日に舞阪漁港へ足を運んだ。午前9時、岸壁に横付けされた漁船上では、明るい表情の乗組員が「今日は大漁だ」。にぎやかに言葉を交わしながらも、首のすぼまった独特な形のシラス樽から、海氷水とともにシラスを40キロ入りの籠に移す手を休めない。これを陸で待ち受けた女性たちが受け取り、3籠ずつ台車に乗せて荷捌場(にさばきじょう)に運ぶ。作業のスピーディなこと! シラスは鮮度が命だとあらためて認識させられた。
![]() | 東京書籍 (著:東京書籍) 「旬のうまい魚を知る本」 JLogosID : 14070376 |