【旬のうまい魚を知る本】 >
▼生干しがシラス干し、よく乾燥させたのがチリメン

シラス、あるいはシラス干しの定義については人それぞれ。土地によっても異なるため、ここで簡単に整理しておきたい。シラスとはイワシ類やイカナゴ、ウナギ、アユなどの稚魚を総称していう。多くの場合はイワシ類、特にカタクチイワシの稚魚の生、もしくは塩水でゆでたり、蒸気で蒸したものをいう。皆さんが食卓でよく見かけるシラス干しは、熱を加えてから、乾燥機や天日で乾燥させたものだ。このうち生干しをシラス干し、よく乾燥させたものをチリメン(東京では「チリメンジャコ」)と呼び分けることが多い。
シラスの大きさでも呼び方が変わる。カタクチイワシの稚魚で1~1.5センチをシラスといい、2~3センチまで成長したものをカエリと呼ぶ。カエリをゆでたり、蒸気で蒸して乾燥させたものをカエリチリメンと呼び分ける。なおイカナゴのチリメンはイカナゴチリメン、またはコウナゴチリメンと呼ばれる。
![]() | 東京書籍 (著:東京書籍) 「旬のうまい魚を知る本」 JLogosID : 14070374 |