【旬のうまい魚を知る本】 >
▼日もどりサンマが食べられる!

三陸海岸にはサンマ棒受け網船の基地がいくつかあり、漁期になると大量のサンマが水揚げされる。その中でも宮古(岩手県)のサンマの評判が高い。宮古湾漁連の崎山彰一販売課長はその理由をこう説明する。「三陸海岸の北にあって好漁場に近いからです。北海道東沖で操業するとき、サンマ船が翌々日の朝のうちに到着できるのは、三陸では宮古の浜だけです。北海道の漁港では漁獲の翌朝に水揚げできますが、本州までの陸送に1日を要するからほぼ同じ条件です。サンマが北海道の襟裳沖に移ると、漁獲した翌朝には宮古に水揚げされます。漁場が三陸の黒崎沖になれば、ここからおよそ3時間。早朝まで操業しても、朝の水揚げに間に合います。その頃の宮古では、日もどりのサンマが食べられるわけです」。
旬のサンマが新鮮なまま消費地に届く。それが宮古のサンマということになる。
![]() | 東京書籍 (著:東京書籍) 「旬のうまい魚を知る本」 JLogosID : 14070182 |