【旬のうまい魚を知る本】 >
▼海が荒く塩分が濃いから、白糠産は味がよい
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ホッキガイの主な漁場は、北海道の太平洋西部と太平洋東部、東北各地の沖。なかでも北海道白糠(しらぬか)沖のホッキガイは味がよいことで定評がある。ここのホッキガイ漁師はこう自慢するのだ。「ここの海は荒いうえに潮が速いんだ。それにほかよりも塩分が濃いね。だからここのホッキはうまいといわれる」。白糠のホッキ漁は例年12月1日に始まり、翌年の6月15日まで続く。多くの鉄の歯が付いた大きな熊手に似た道具「マンガ」を船で引っ張って水深4~16メートルで漁獲する。これを貝桁網(けたあみ)漁法という。マンガは土地によってはマンガンとも呼ばれ、牛馬に引かせた馬鍬(まぐわ)が語源と考えられる。
![]() | 東京書籍 (著:東京書籍) 「旬のうまい魚を知る本」 JLogosID : 14070036 |