輸血
【ゆけつ】
イヌの場合には、違う種同士でも輸血は可能なのだろうか?
動物医療も進歩して、高齢の犬に白内障の手術をしたり、入れ歯をつくったりすることもできるようになった。事故による骨折の手術などは難なく進められている。そんな手術の際、輸血が必要になる場合もあるだろうが、さてイヌの場合、どんなイヌ同士でも輸血(供血という)ができるのだろうか。イヌの血液型は、犬赤血球抗原(DEA)による分類が国際的に認知されており、一三の型系が知られている。犬の血液型を九種に分ける日本での分類もあるが、国際的には認知されていないという。血液型が同じなら大型犬だろうが小型犬だろうが輸血は可能だが、万が一に備えて適合テストをしてからでないと輸血はしないのが普通のようだ。犬は家族の一員という意識が確立しているアメリカでは、ペットの血液バンクが設立されていて、手術に際して希望の血液型を供血するシステムが整っているという。日本では、輸血が必要な高度医療が施されるようになっても供血の量は十分でなく、獣医院で供血用のイヌを飼育しなければならない状況だという。
| 東京書籍 (著:東京雑学研究会) 「雑学大全2」 JLogosID : 14820924 |