野菜ジュース
【やさいじゅーす】
自動販売機のなかに、野菜ジュースがない理由
都心では、五〇メートルも歩くか歩かないかのうちに次々と置いてある飲料の自動販売機。二〇〇五(平成一七)年のデータでは、二二八万台もの飲料用自動販売機が全国各地にあるのだという。内容といえば、夏と冬では違ってくるが、たとえば冬の場合ならば、缶コーヒー類が数点、お茶類が数点、あとは紅茶やココア、コーンスープ、炭酸飲料とスポーツドリンク、果汁入りジュースなどが一般的なラインナップだろうか。ところで、自動販売機で野菜ジュースの類はあまり見かけない。昨今の健康ブームで、巷では野菜ジュースが人気だが、自動販売機に入れないのには何か理由があるのだろうか。野菜飲料大手の広報担当者によると、「野菜ジュースを扱う自動販売機が極端に少ないのは、野菜ジュースという商品が、特定の人による指名買いの商品だから」だという。本来、自動販売機を使用する人というのは、不特定多数の通りすがりである。その場合、缶コーヒーやお茶類を買いにくる場合が圧倒的に多く、それ以外の商品はあまり数が出ないことが多い。その不特定多数の人に比べて、野菜ジュースを買う人たちは、健康などに気を遣って、たとえば昼ご飯を買うときなどに野菜が少ないので買うといった客層だ。そのため、飲んでいるメーカーなども決まっていることが多く、決まったメーカーの決まった商品を買うために、コンビニなどの選べる小売店へ直接行って購入するという。だから、自動販売機に野菜ジュースを置く利点はあまりないのである。もう一つの理由は、野菜ジュースの容器の形状。野菜ジュースは、角ばったペットボトルに入っていることが多く、この形のペットボトルの入る自動販売機は少ないそうだ。
| 東京書籍 (著:東京雑学研究会) 「雑学大全2」 JLogosID : 14820915 |