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雑学大全2ヒトの不思議 > 人体

目ヤニ
【めやに】

「目ヤニ」は、やがて「鼻クソ」になる

目の調子が悪いわけではないが、朝起きると目ヤニが出ていることがある。大量に出ていたり、膿が混じっていれば問題だが、そうでないなら、目ヤニが出るのはいたって当たり前のことである。目には、目に入ったゴミやまぶたからの老廃物を絶えず洗い流して、常に清潔な状態を保つメカニズムがある。そこで重要な働きをしているのが、まぶたの裏側から出ている、ムチンを主成分としている粘りのある液だ。この粘液で目の表面にあるゴミたちを洗い流しているのである。では、液によって流されたゴミたちはどうなるのか。まばたきすることで、これらのゴミは目頭のほうに集められ、涙嚢へと落ちていく。その後、涙嚢から鼻のほうへと抜けていき、最後は鼻クソになって体外へ出るというしくみだ。つまり、鼻クソは目の表面にたまったゴミでできていたというわけである。もうおわかりだと思うが、目ヤニも鼻クソも成分は同じである。起きていて、まばたきをしている間は、まばたきによって目ヤニの元は鼻へと送られるが、寝ているときは人間はまばたきをしない。そのため、粘液によって流されたゴミたちは、目頭までは運ばれるものの、そこにどんどんたまってしまう。そのうえ、水分だけが蒸発してしまうので、まるでヤニのような、ねっとりとした姿になってしまう。これが目ヤニの正体だ。だから朝起き目ヤニを見たら、昨晩も目のゴミたちをちゃんと洗い流してくれたのだなと感謝するべきなのだ。




東京書籍 (著:東京雑学研究会)
「雑学大全2」
JLogosID : 14820894

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