マーケティング
【まーけてぃんぐ】
なぜ札幌と静岡と広島が、よくテスト販売地にされるのか?
メーカーが新商品を売り出すとき、消費者の反応をみるテスト・マーケティングのために、地域限定で販売を試みることがある。そのテストの地に選ばれるのは、なぜか札幌、静岡、広島が多いという。マーケティングの内容は、初動傾向、広告や販促活動との連動性、リピート率などだ。マーケティング結果は、発売が全国規模になったとき、どんな戦略をとればいいかの目安にされる。そこでテスト地選びは、①地域の所得分布、住民の嗜好傾向などが全国の縮図的であること、②地域内だけで完結した広告媒体があり、他地域の風評に惑わされにくいことの二つが大きな条件になる。この条件に当てはめてみると、まず北海道はわかりやすい。北海道自体が一つの島で独立性が高い。札幌はその道庁所在地だ。北海道新聞というブロック紙があり、テレビのチャンネルは東京のキー局の系列局が全部そろっている。静岡も、東京経済圏と名古屋経済圏の中間で、どちらの影響もほどよく受ける中間に位置する。地方紙もテレビ局も北海道同様だ。歴史や風土を見ても、平均的日本人、中庸といった形容にふさわしい都市だ(別項◆◆◆【静岡】参照)。広島は、人口、県民の所得、産業構造などがほぼ日本全国の平均値を示しているからだ。新製品を好む県民性もマーケティング向きといえる。
| 東京書籍 (著:東京雑学研究会) 「雑学大全2」 JLogosID : 14820826 |