ポッキー
【ぽっきー】
「ポッキー」は、海外では「ミカド」
チョコレート菓子の「ポッキー」は、子どもはもちろん、ウイスキーのつまみにもなるので大人にも人気だ。発売当時、チョコ菓子なのに手を汚さずに食べられる気軽さが消費者の心をつかんで大成功。いまもなお売れ続けているヒット商品である。さて、このポッキーは、いわずと知れた江崎グリコの商品だが、発売当初は「ポッキーチョコレート」ではなく、「チョコテック」という商品名だった。グリコによると、「チョコテック」とは、チョコスティックをもじり、テクテク歩きながら食べるチョコという意味でつけられたという。スティック形のチョコは珍しい時代だったから、商品のインパクトをそのまま名前にしたのだ。しかし、ちょうどその頃、ポッキーの先行商品であるプリッツの広告では、「カリポリカリポリ」と食べる音を音楽化して大ヒットしていた。当時は、食べる音を表現する手法がはやっていたのである。そこでグリコは、一九六七(昭和四二)年秋に京阪神でテスト販売し、翌年には全国販売するという段階で商品名を再検討。食べるときの音をダイレクトに表現した「ポッキーチョコレート」を商品名にした。いまでは、チョコ味だけでなくアーモンドやいちご味など、種類も豊富で、不動のスナック菓子としてその座をキープしている。ところで、海外では「ポッキー」は販売されていないことをご存知だろうか(一部地域を除く)。実は「ポッキー(Pocky)」は英語で「あばたのある」といった意味になり、また男性器をあらわす隠語でもあるためイメージがよくないのだ。そこで、ミカドゲームに使われる棒に形が似ていることから、ほとんどの国で「Mikado」という名で並んでいる。
| 東京書籍 (著:東京雑学研究会) 「雑学大全2」 JLogosID : 14820817 |