年賀はがき②
【ねんがはがき】
アメリカに送れるようになったのは、つい最近のことだった!
お年玉付年賀はがきをアメリカに送れない時期があったのをご存知だろうか。実は、「お年玉」が宝くじと判断され、一九九六(平成八)年にアメリカが注意を促してきたのである。アメリカでは、国外で発行された宝くじを買うのは違法行為とされている。日本人にとって、くじの部分はあくまでもおまけであり、はがきとしての感覚が強いのだが、国が変われば「くじはくじ」というわけだ。アメリカの要望を受けて、以後はしばらくアメリカ宛ての年賀はがきについては、お年玉の抽選番号を黒く塗りつぶすなどして郵政省でも対応していたのだが、なにぶん量も多いし、忙しい時期にいちいち検閲もしていられない。おまけに、出すほうの日本人には宝くじなどという認識はないのだから、なかにはそのまま届いてしまうものも多かった。そこで、再度日本とアメリカが協議した結果、一九九九(平成一一)年一一月からは、年賀はがきもそのまま送れるようになった。アメリカの場合は無事これで解決となったのだが、国外の宝くじを買うことを禁止している国は、もちろんアメリカだけに限らない。世界で七〇国余が海外発行の宝くじを買うことを違法としている。
| 東京書籍 (著:東京雑学研究会) 「雑学大全2」 JLogosID : 14820678 |