讃岐うどん
【さぬきうどん】
かつては讃岐産小麦、いまは多くがオーストラリア産小麦を使用
近年、全国的な大ブームを巻き起こしている讃岐うどん。うどんというと、うどん粉からつくるのだが、このうどん粉、実は国産のものはほとんどなく、オーストラリア産の小麦を使ったものが多いという。もともと、讃岐がうどんで有名になったのは、かつてはうどんづくりに適した小麦が名産だったためである。ところが近年では、その生産量はいま一つのようだ。オーストラリア産小麦が幅を利かせはじめたのは、ASW(オーストラリア・スタンダード・ホワイト)といわれる、日本人向けにつくられたうどん用の小麦の品質が素晴らしいためである。オーストラリアは日本に小麦輸出のターゲットを絞って、数十年も前に香川県にやって来てうどんを徹底的に研究した。そして一〇年以上の研究を費やし、このASWを日本市場へ送り込んできたのである。この小麦を使ってつくるうどんは、コシがあって弾力に富むというので評判になり、以来、オーストラリア産うどん粉使用の讃岐うどんが多くなってしまったようだ。もちろん讃岐産の小麦を使って真面目にうどんをつくるお店はあるだろうが、コストを考えるとこの事態はやむを得ないのかもしれない。
| 東京書籍 (著:東京雑学研究会) 「雑学大全2」 JLogosID : 14820355 |