香典
【こうでん】
香典に税金はかかるのか?
ちょっと不謹慎だが、社葬などの大きな葬儀に出席したとき、かなりの高額になっていそうな香典を見て、ふと税金はかかるのだろうかと考えたことはないだろうか。調べてみると、なにかと私たち庶民を悩ませる税金が、こと葬儀費用に関してはわりと穏やかだ。ほとんどの場合、香典に税金がかかることはないのである。税務署が葬儀の税金徴収に穏やかな理由は、それを決めている法律があるからだ。所得税基本通達九?二三(葬祭料、香典等)によれば、「葬祭料、香典又は災害等の見舞金で、その金額がその受贈者の社会的地位、贈与者との関係等に照らし社会通念上相当と認められるものについては、令第三〇条の規定により課税しないものとする」となっている。また、相続税基本通達二一の三?九(社交上必要と認められる香典等の非課税の取扱い)には、「個人から受ける香典、花輪代、年末年始の贈答、祝物又は見舞い等のための金品で、法律上贈与に該当するものであっても、社交上の必要によるもので贈与者と受贈者との関係等に照らして社会通念上相当と認められるものについては、贈与税を課税しないことに取り扱うものとする」とある。法にも情けはあるということか。
| 東京書籍 (著:東京雑学研究会) 「雑学大全2」 JLogosID : 14820305 |