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雑学大全2社会 > 社会

鬼門
【きもん】

システムがダウンする日?月のはじめ「一日」は何かが起こる!

二〇〇五(平成一七)年一一月一日、東京証券取引所システム障害が生じ、取引がはじまる午前九時から一部の先物商品をのぞいて、すべての株式の売買ができない状況となり、午前中の取引を全面停止した。その後、午後〇時四五分に注文受付をはじめ、同一時半にはすべての取引を再開したものの、市場は大混乱。午前中のワイドショーなど報道番組があわただしかったことは記憶に新しい。売買を停止していたのは、東証一部、二部、マザーズなどに上場している全銘柄に加え、交換社債、転換社債などもすべて取引不能となった。東証の発表によると、原因は「一〇月のシステム拡張による不具合」としている。過去には一九九七年八月にやはりシステム障害で約一七〇〇銘柄の取引が二時間にわたって中断した例があるが、全面的に取引ができない状態になるのは、まったく初めてのことだった。世界の主要取引所でも過去には例がなく、これはきわめて異例の出来事だったのだ。実は、このトラブルを含めて、コンピュータシステム大規模な障害が起こるのは、不思議に「一日」の場合が多い。新組織の発足やシステム改修などが月初めにおこなわれるためとも見られているが、システム専門家の間では、まことしやかに「月初めは何かいやなことが起こる鬼門」とまでいわれて避けられている。たとえば、少し前の、旧第一勧業、富士、日本興業ら三銀行が統合をした二〇〇二(平成一四)年の四月、発足したみずほ銀行で三行のシステムを一本化する作業をする際にトラブルが起きたのが発足当日の一日だった。全国約一七〇〇カ所の現金自動預け払い機(ATM)で一部のキャッシュカードが使えなくなってしまい、これまたニュースとして大きく扱われてしまったのだ。そのほかには、二〇〇三(平成一五)年三月、国土交通省の東京航空交通管制部で、国内の全空港のダイヤを管理する「飛行計画情報処理システム」がいっせいにダウンした。原因は防衛庁(現・防衛省)との間で飛行計画情報をやり取りする新プログラム導入が原因だった。これも三月一日だ。確かに一のつく日に大きな事故が多いので、これでは鬼門といわれてしまってもしかたがない。だが、情報セキュリティー専門家によると、システム障害はもともと新システムを立ち上げるときや高い負荷によって起こるので、一日に運用開始になるという場合などは、本来は通常よりもより入念な管理をおこなうべきなのだという。




東京書籍 (著:東京雑学研究会)
「雑学大全2」
JLogosID : 14820223

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編集:東京雑学研究会
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収録数:1000
サイズ:25.6x18.4x3.6cm(B5判)
発売日:2004年8月
ISBN:978-4487801305

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