ウサギ②
【うさぎ】
全身の色素が抜けていた!白ウサギの目が真っ赤な理由
ウサギは家庭や学校でもよく飼育されているが、ペット用のウサギは、実は日本やヨーロッパ諸国の野山に住んでいる野ウサギとは系統が違っている。ペット用のウサギは一般的に白ウサギが多く、目も赤くて、童話や子ども用のキャラクターとして漫画やイラストになっている。この白ウサギ、本当に真っ白なのだが、実はそれは全身の色素が抜けてしまっているために白になっているのだ。これを「アルビノ」といい、目のなかの部分にも色素がないため、血液を送っている血管が透けて見えて、白ウサギの目は赤いのである。白ウサギの子は、生まれたときは体毛がなく真っ赤で、目もふさがっていて母親ウサギが乳を与えて育てるが、本来の野ウサギは、黒や茶色の毛をしていて、目も黒いのがほとんど。その愛らしい外見のイメージとは異なって、肉食獣や鳥などに狙われて食べられてしまう種類のため、種族が絶えてしまわないように繁殖率は高く、メスは妊娠すると四〇日程度で一度に二?一二匹程度の子どもを年に六回も産む。また、生殖のペアや子育てなどについても実に奔放で、自由に繁殖交渉しては妊娠して子どもを生み、とくに野ウサギに関しては、二?三回程度の授乳だけで、子育ても終了してしまうようだ。イラストなどのかわいいイメージは外見から来たのだろうが、案外、実際のウサギはそっけない感じの動物である。むしろ、童話『ウサギとカメ』でいう狡猾なイメージのほうが、本来のウサギの性質として的を射ているのかもしれない。
| 東京書籍 (著:東京雑学研究会) 「雑学大全2」 JLogosID : 14820078 |