ブルマー②
【東京雑学研究会編】
§ブルマーが体操服になった理由
現在の女子学生の体育の授業では、たいていハーフパンツが制服になっている。それでも、女子の体操服というとブルマーをイメージする人が多いだろう
ブルマーは一九世紀の終わりころ、自転車や乗馬を楽しむ女性の間に根づき、日本で女子教育が始まったとき運動着として採用されることになったのだった。
大正から昭和にかけて、このちょうちんブルマーの時代が続くが、変化が表れたのは東京オリンピックのころからだ。「東洋の魔女」と評されて世界に名をはせた女子バレーボールチームが、合成繊維のお尻にぴったりしたブルマーをユニフォームに使った。これが、当時のバレーボール人気も手伝って日本中の学校に広まっていったのが、一世を風靡したあのブルマーの起源である。
東洋の魔女たちも、最初は外国のバレーボールチームの女子選手が着用しているのを見て身軽で動きやすいことを知り、激しい動きを強いられる自分たちのプレースタイルにぴったりというので、真似して採用したものだ。
彼女たちに、カッコいい、真似をしようというミーハーな気持ちがなければ、あのぴったりブルマーの全盛はなかったことになる。
| 東京書籍 (著:東京雑学研究会) 「雑学大全」 JLogosID : 12670847 |