海岸線
【東京雑学研究会編】
§地図の海岸線は何を基準にして決められているの?
海岸線とは陸地と海面の境界線のことで汀線とも呼ぶ。海水には潮の満ち引きがあるので、同じ海岸線でも遠浅の所では、満潮時と干潮時で一〇〇メートルも差が出てしまうことがある。干潮時に島だったのに、満潮時には水没してしまうケースもある。
五〇〇〇万分の一程度の縮尺地図なら、満潮時と干潮時の海岸線の差はないが、二万五〇〇〇分の一の地図になると、四ミリ程度の差になってしまうわけだ。
また、海岸線の位置は満潮、干潮だけではなく、その日の風向きや波の高さによっても微妙に変化する。海岸線の位置は毎日の潮の満ち引きの変化に基づき、平均的な満潮時の海岸線と干潮時の海岸線をそれぞれ高潮線(高潮汀線)、低潮線(低潮汀線)と定義する。
満潮時と干潮時で異なる海岸線の表記については、日本の地形地図の原形を作っている国土地理院で規定されている。
日本の海岸線は満潮時と定められている。海図も同様で、満潮時の岸線と呼ばれる海岸線を基準として作成される。
ちなみに、山の高さは東京湾の平均水位面を〇メートルとして、そこからの高さで示す。
| 東京書籍 (著:東京雑学研究会) 「雑学大全」 JLogosID : 12670175 |