視聴率
【東京雑学研究会編】
§視聴率はどのように調べられているか?
お正月になると、大晦日のNHK紅白歌合戦の視聴率が大きな話題になる。五〇%を超える、超えないが新聞にまで掲載されるくらいである。
その視聴率は、NHKだけでなく、CMが収入源である民放にとっても大事なものだ。いや、民放だからこそ、より重要になる。
この視聴率を調べているのは、ビデオ・リサーチという会社である。これは、無差別に選んだ調査家庭の受信機にアダプターを取り付け、放送地区内の何%の世帯がテレビを見ていたか、データ化したものである。スポンサーとして企業がお金を出している以上、その番組が消費者に見られていないと宣伝効果はない。そのために、テレビ番組評価の唯一の指標となっている視聴率が大切だとみなされるのである。
民放では、視聴率の高い、低いは即そのまま広告収入に反映する。視聴率の高い番組は、それだけ消費者が見たことになり、商品への反響も大きいわけだ。
視聴率が低迷すれば、放送は打ち切られる。それでなくても、スポンサーは下りてしまうわけだ。それだけに、視聴率の高低はテレビ局の最大の関心事になる。
最近、番組のプロデューサーが視聴率を操作しようとしたという報道があったが、影響の大きいものだけに、そういった不祥事も起きてしまうのだろう。テレビ局を怯えさせるに足るものなのである。
| 東京書籍 (著:東京雑学研究会) 「雑学大全」 JLogosID : 12670424 |