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あしたのジョー
【東京雑学研究会編】

§『あしたのジョー』の矢吹ジョーにはモデルがいる!?
『あしたのジョー』は昭和を代表するマンガである。梶原一騎の原作に、ちばてつやの作画のコンビで、一世を風靡した。ジョーのライバル、力石徹が死んだときには、ファンの間で告別式が行われた。ちなみにこのときの喪主は寺山修司であった。
その『あしたのジョー』には、実はモデルがいたのだが、それは故・たこ八郎氏。コメディアンの印象が強いが、彼は一九六一(昭和三六)年に日本フライ級のチャンピオンの座についている、れっきとしたプロボクサーだ。
彼のプレイスタイルは「ノーガード」戦法。相手に打たせるだけ打たせて、疲れたところを今度は自分がたたくという捨て身の戦いだ。それが「ジョー」と同じなのである。
ジョーはその戦法で燃え尽きた。だからこそ、その滅びの美学に日本人は熱狂したのである。なお、モデルとなったたこ八郎氏も、酒に酔って海で溺死。ある意味、滅びの美学を地でいっているのである。
![]() | 東京書籍 (著:東京雑学研究会) 「雑学大全」 JLogosID : 12670012 |