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ブラザート

漬けた牛肉にじっくり火を通す、手間ひまかけた煮込み料理

肉の煮込み料理の一つで、とろ火の煮込み、あるいは蒸し煮などとも呼ばれる。使う肉は主に牛肉。特徴は、ひと手間もふた手間もかけるところにある。まずは赤ワインと肉の出汁スーゴ・ディ・カルネsugo di carne、香辛料などを合わせてマリネ液を作り、そこに肉を浸す。一晩ほど漬け込んだら、肉の表面を軽く焼き、その後ゆっくり煮込んでいく。弱火で上部は蒸し煮になるようにするのがコツ。
牛のホオ肉guancia(グアンチャ)がよく使われるが、写真は牛モモ肉fe s a(フェーザ) を使い、軽くグリルしたポレンタを添えて。ポレンタPolentaは、トウモロコシ粉を火にかけて練り上げたもので、肉料理のつけ合わせによく登場する。ピエモンテの名物料理の一つに、高級ワインBarolo(バローロ)に牛肉を漬け込んだブラザート・アル・バローロBrasato al Baroloがある。
![]() | 東京書籍 (著:岸 朝子) 「イタリアン手帳」 JLogosID : 8541098 |