ベース基礎知識 ウイスキー
"大麦、ライ麦、トウモロコシなど穀類を原料とする蒸留酒。起源は不明だが、11~12世紀頃、アイルランドで造られていた蒸留酒がスコットランドに伝わったとされ、ウイスキーの語源はゲール語で“生命の水”を意味する「ウシュク ベーハ(uisge-beatha)」であると言われている。主な生産地はスコットランド、アイルランド、アメリカ、カナダ、日本。カクテルの材料とする際、レシピに指定がなければ、好みに応じてどのウイスキーを使用してもよい。
スコッチウイスキー
イギリス・スコットランド産のウイスキーで、原料と製法の違いでグレーンウイスキーとモルトウイスキー、ブレンデッドウイスキーの3つに分けられる。生産地区はローランド、ハイランド、スペイサイド、アイラ島など。「シングルモルト」は、単一蒸留所で製品化されたものを指し、複数の蒸留所のモルトを混合した製品は「ブレンデッドモルト」または「ヴァッテドモルト」と呼ばれる。代表的銘柄は、ブレンデッドではバランタイン、シーバス・リーガル、オールド・パーなど。シングルモルトは、ザ・グレンリベット、グレンフィディック、ザ・マッカランなど。
アイリッシュウイスキー
アイルランド産のウイスキー。グレーンとモルトに大別できる点はスコッチウイスキーと同様だが、麦芽(モルト)の乾燥の際にスコッチでは使用するピート(泥炭)を用いないため煙臭がなく、蒸留の回数もスコッチの2回に対して3回。そのため、まろやかで軽い飲み口が特徴。代表的な銘柄は、ジェイムソン、タラモア・デュー、ブッシュミルズなど
アメリカンウイスキー
アメリカ産のウイスキーで、原料の51%以上がトウモロコシの場合「バーボンウイスキー(80%以上はコーンウイスキー)」、ライ麦の場合「ライウイスキー」と呼ぶ。またジャック・ダニエルなどテネシー州で造られる製品は「テネシーウイスキー」と呼ばれ、バーボンの仲間とされることもあるが製法は多少異なる。バーボンは主にケンタッキー州バーボン郡で造られ、代表的な銘柄はワイルド・ターキー、フォア・ローゼス、ジム・ビーム、I.W.ハーパーなど。
カナディアンウイスキー
カナダ産のウイスキーで、クセのない軽快なフレーバーが特徴。ほとんどがブレンデッドウイスキーである。代表的な銘柄はカナディアン・クラブ、クラウン・ローヤル、シーグラムなど。
ジャパニーズウイスキー
日本産のウイスキー。スコッチに似た風味をもつとされ、外国でも高く評価されている。代表的な銘柄は山崎、白州、余市、竹鶴など。
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| 東京書籍 (著:上田 和男) 「カクテル手帳」 JLogosID : 8538900 |