【すし手帳】お魚雑学 >
コラム4
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坂本先生の「お魚雑学」
魚の旬
「旬はずれ」でもシュンとしないで
魚は同じ種類であっても、時期によって味が異なります。ほとんどの魚ではふつう年1回、最も味がよくなる時期、すなわち旬があります。旬は中古の朝廷で行われた旬儀(旬政)に由来します。ふつう、旬は産卵期の前に当たります。多くの魚介類は産卵期の前に活発に餌をとり、グリコーゲンや脂質とともに遊離アミノ酸などを多く蓄えるからです。しかし実際には、魚の旬は地域・時代・文化などによって異なることがあります。カツオがよい例で、東京では脂ののった秋(戻りがつお)ではなく、春(初がつお)が旬とされます。初がつおももちろんおいしいのですが、これは初物を尊ぶ江戸っ子以来の伝統と考えられています。
![]() | 東京書籍 (著:坂本一男) 「すし手帳」 JLogosID : 8003056 |