【暦の雑学事典】5章 季語と年中行事の雑学 > 師走
古暦
【ふるごよみ】

「板壁や親の世からの古暦」(小林一茶)という句もあるが、古暦とは古びた暦という意味ではない。翌年用の新暦に対して、日数が残り少なくなった今年の暦のことをいう。一年間の思い出が詰まっているだけに、古暦は捨てるにはしのびない味わいがある。
商店や会社では年末のあいさつをかねて、得意先にカレンダーを配り歩く。これは昔からの習慣で、俳句では「暦配り」という。
多忙な現代では「日めくり」は人気がない。しかし、新たな年の始まりを実感するのは、日めくりの表紙を破るときである。ことわざや英会話を印刷するなどの趣向をこらした日めくりもある。
![]() | 日本実業出版社 (著:吉岡 安之) 「暦の雑学事典」 JLogosID : 5040194 |