【暦の雑学事典】5章 季語と年中行事の雑学 > 師走
臘月
【ろうげつ】

師走・極月などとともに、臘月は旧暦一二月の異称。年末のことを臘尾といったり、年が明けて前年となった一二月のことを旧臘といったりする。一二月八日に仏教寺院、とくに禅寺で行なわれる成道会は、「臘八会」ともいう。これは、釈尊が臘八(一二月八日)の暁に、大悟して成道したことにちなむ。
臘というのは、冬至後の第三の戌の日の中国の祭のことで、猟の獲物が神や祖先にまつられる。この臘が転じて、年の暮や旧暦一二月が臘月と呼ばれるようになった。新暦では冬至は一二月二二日頃だが、旧暦では一一月中にあたる。戌の日は一二日ごとにめぐってくるので、第三の戌の日は旧暦一二月の中旬から下旬となるのである。
![]() | 日本実業出版社 (著:吉岡 安之) 「暦の雑学事典」 JLogosID : 5040196 |