【暦の雑学事典】5章 季語と年中行事の雑学 > 如月
涅槃西風
【ねはんにし】

「願はくば花の下にて春死なむ そのきさらぎの望月のころ」。桜をこよなく愛した西行法師の歌である。そのきさらぎの望月のころとは、釈尊が涅槃に入ったといわれる旧暦二月一五日のことである。この日、仏教寺院では涅槃会が営まれ、この頃に吹いてくる穏やかな西風を涅槃西風という。春の彼岸に近いので彼岸西風ともいう。
![]() | 日本実業出版社 (著:吉岡 安之) 「暦の雑学事典」 JLogosID : 5040108 |