【暦の雑学事典】5章 季語と年中行事の雑学 > 睦月
小正月・女正月
【こしょうがつ・おんなしょうがつ】

昔の小正月はにぎやかだった
旧暦一月一日(あるいは一日から七日まで)を大正月というのに対して、正月一五日(あるいは一四~一六日まで)を小正月という。一月一日は暦のうえの年初である。中国からは立春正月思想が伝来したが、立春が一月一日になるとはかぎらない。もともと日本には望、すなわち満月の日(旧暦の一五日)を正月として祝う風習があり、小正月はその名残という。
正月一五日は女正月ともいう。大正月は男性中心で女性は休むまもないほど多忙である。そこで女性は一五日に年賀に出向いたり、この日に女性だけが集まって飲食や娯楽に興じる風習があった。松の内の終わりがあいまいなのは、小正月が日本の本来の正月だったからだともいう。
![]() | 日本実業出版社 (著:吉岡 安之) 「暦の雑学事典」 JLogosID : 5040096 |