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獅子身中の虫
【しししんちゅうのむし】

[意味]
獅子の体内に巣くう虫が、獅子の肉を食べ、ついには獅子を倒してしまう。このように内部から災いを招く者、味方を裏切る者を「獅子身中の虫」という。出典は「梵網経」というお経で、仏教に害を与える仏教徒を表す言葉として使われている。読みは「しししんちゅうのむし」。

[用法]
「彼は営業成績トップだが、自分に付いた顧客をごっそり抱えたままライバル社に移籍するという噂が絶えない。彼こそ獅子身中の虫だ」。「部長派の我々にとって、部長とも課長とも仲良くしている八方美人の彼は獅子身中の虫だ。我々の陰口は彼を通じて課長に筒抜けかもしれないな」。

[蛇足]
視点を変えれば「虫身外の獅子」。獅子を倒すほどの力を持った虫は利用価値も高い。ヒトを死に至らしめることもあるウイルスも、遺伝子治療の際、目的の遺伝子を特定の細胞に送り届ける運び屋(ベクター)として有効利用されている。獅子身中の虫的人物も、敵として糾弾するより味方として活用した方が賢明かもしれない。




JLogos編集部
Ea,Inc. (著:JLogos編集部)
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