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60歳からの人生を愉しむ心理学第3章 人生の後半戦を愉しめる人 >

「頭」と「心」と「関節」の可動域を増やそう

赤ちゃんの体は柔らかい。柔らかさとは生命力だとつくづく感じます。つきたてのお餅は柔らかいが、古くなるとカチンコチンに固まってしまいます。人間も同じ。古くなるとじょじょに体も頭も硬くなってきます。
関節が硬くなると、動かせる範囲が縮まりますから、動きが悪くなり、小さくなる。肩も凝りやすくなってきます。頭(心)も同じでコチコチに凝り固まると、動きが悪くなり、狭くなります。
硬くなったものを無理して広げるのはよくありませんが、適度に動かし続けて頭と心と関節の可動域を保っておきたいものです。心の可動域が広ければ、かつての部下の考えや企画を理解してアドバイスする広い心も保てます。実際に自分が動けなくても、まだまだ動ける若い部下を指導しながら、大きな成果をあげることもできます。逆に、自分の可動域に合わせて、まだまだ動ける部下の行動を狭めてしまうのは、会社への背任行為と同じでしょう。
体を動かすことは、体にいいだけではなく、心にもいいことがわかっています。
机の上での作業や本を読むのも刺激のひとつですが、戸外で体を動かすことは、より多くの刺激を脳に与えます。体を使うことは、実は頭を使うことでもあるのです。
自然にはたくさんの刺激があります。風に触れ、緑に触れ、せせらぎに触れる。
それが心と体を活性化してくれます。ウォーキングで体力をつけたら、休日にはぜひ高原や森や山にハイキングに出かけてみましょう。
街歩きもいいでしょう。周囲を見渡すと、女性は年をとっても好奇心旺盛です。新しいファッションビルができると買う物もないのに物見遊山に出かけ、韓流が流行れば新大久保巡り。展覧会や音楽会や新しい飲食店も女性客が目立ちます。
そういうパワフルな女性はだいたいお肌もツヤツヤしています。
「あいつは毎日ゴロゴロしてるんだから、そりゃパワーが余ってるさ」そんな男性陣の声も聞こえてきそうですが、それこそ、休息と運動のバランスがとれているとも言えます。その適度さは羨望(せんぼう)とともに見習いたい。いや、見習うべきです。「ミーハー心」は頭と関節の可動域を広げてくれる原動力なのです。




渋谷昌三(目白大学教授)
日本実業出版社 (著:渋谷昌三(目白大学教授))
「60歳からの人生を愉しむ心理学」
JLogosID : 8615399


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