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60歳からの人生を愉しむ心理学第3章 人生の後半戦を愉しめる人 >

「若さ」という力技がきかなくなってきたら

無理がきかなくなってくる。これは老いを感じるひとつの指標でしょう。若い頃は徹夜も平気でしたが、中年になるとキツい。
体のあちこちにほころびが出始めると、自分の今までの生活の偏りも如実にわかってきます。今までは健康的な生活を送っていて、急に不健康になったわけではない。今まではバランスが悪くても「若さ」という力技でつじつまを合わせていたのが、支えきれなくなってボロが露呈してくるのです。
右のほうが傾いている、左に何かが足りなかった、と今になって判明してきます。そこを修正していかないと、これからはますます傾いていくばかり。力技で支えるのではなく、適正なバランスをとっていかないとなりません。
たとえば腰痛。たいていの人は、体の左右きちんとバランスが取れているわけではありません。背骨がどちらかに曲がっていたり、どちらかの肩が落ちていたり。しかし若いときはゆがんだまま何とかやっている。ところが腹筋、背筋が衰えてくると、骨を支える力が衰え、そのゆがみが痛みとなって現われます。
そのとき、「もう年なんだから」とあきらめるのは、まだ早い。ここであきらめたら、これからますますゆがみも痛みもひどくなってきます。年をとるほど修正力も弱くなってきますから、今のうちに少しでもバランスを整え、筋力を維持することが大切です。
人間ドックを受けている人も多いと思いますが、受けるだけで終わりで、結局元の生活を続けるのでは、受診するだけ無駄です。せっかくいろいろな数値を細かく出しているのですから、それを参考に生活を修正したいものです。食生活のバランスは、これからの人生に大きく差をつけます。それがわかってくるのも年の功。一週間ほどデタラメな外食を続けたあと、一週間、魚や野菜、果物を意識して摂り、バランスの取れた食事を続けてみると、体調の違いが如実にわかります。
これも力技がきかなくなってきたゆえの新発見。やはり食が体を作っているのだ、と実感できます。自らを実験台にしたつもりで、食生活の違いによる体調のよい変化を体感してみてはいかがでしょうか。




渋谷昌三(目白大学教授)
日本実業出版社 (著:渋谷昌三(目白大学教授))
「60歳からの人生を愉しむ心理学」
JLogosID : 8615397


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