【全国五つ星の手土産】近畿 > 滋賀県
埋れ木[いと重菓舗]
【うもれぎ】

和三盆糖を求肥にまぶした
豊潤な甘みを感じられる和菓子
![埋れ木[いと重菓舗]](../img/d054/temiyage218.jpg)
文化6年(1809)創業。いと重の名は糸問屋だった初代糸屋重兵衛の名にちなむが、菓子作りを始めたのは、重兵衛の妻が夢のお告げに現れた翁から求肥に和三盆糖をまぶして作る「益壽糖」という菓子の製法を教わった縁からと伝わる。家業を転じた後は、彦根藩井伊家御用達の菓子舗となり、茶人として知られる井伊直弼にも愛された名店である。
代表銘菓の埋れ木は、「益壽糖」をアレンジしたようなお菓子で、きめ細やかな自家製の白餡を求肥で包み、抹茶と和三盆糖をまぶして作られている。抹茶の香りも芳しく、求肥のもっちりとした歯ごたえの後、豊潤な甘さが口の中に広がり、和三盆糖と白餡が溶け合う瞬間は至福に包まれる。甘党は大喜びすること間違いなしの一品だ。餅寒天と小倉羊羹の二段重ねの美味しさが味わえるあわの海も、甘いもの好きには堪えられない。
![]() | 東京書籍 (著:岸 朝子/選) 「全国五つ星の手土産」 JLogosID : 14071817 |