【東京-五つ星の蕎麦】都内の名店88軒 > 中央区
銀座長寿庵
【ぎんざちょうじゅあん】

鴨せいろ発祥の店

元祖鴨せいろの店。鴨せいろが誕生したのは昭和30年代初期のこと。「父と姉がいっしょに食事をしていたとき、もりそばを食べていた父が、つゆをこぼしてしまったんです。しかたなく姉が食べていた鴨南ばんのつゆでそばを食べたところ、これが意外にもおいしかったそうです。当時はまだ、冷たいそばには冷たいつゆがほとんどでしたから、冷たいそばをあたたかいつゆで食べるという意外性が受けたのだと思います」と、三代目の天野徳雄さん。今でも客の8割が鴨せいろを注文するという、長寿庵の定番メニューになっている。
長寿庵のそばは、北海道の江丹別にある自家農園で栽培したものを使用。二八で打つが、その際、そばの若葉から精製したハイルチンを混ぜるので、そばは淡い緑色をしている。ハイルチンはルチンの約400倍の栄養素を含み、高血圧や肝臓病、ストレスの解消に役立つといわれている。ちなみに鴨肉もコレステロールの低下や貧血の予防になるという。
![]() | 東京書籍 (著:見田盛夫/選) 「東京-五つ星の蕎麦」 JLogosID : 14071230 |