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東京-五つ星の蕎麦伝統の味を守る歴史ある名店11軒 > 港区

巴町砂場
【ともえちょうすなば】

東京屈指の歴史を誇る

巴町砂場

大阪の「す奈は」の直系にあたり、創業は江戸時代初期。港区麻布の更科、文京区団子坂の藪と並ぶ、東京屈指の歴史を誇る老舗だ。

店は当初、久保町(現在の霞が関付近)にあり、虎ノ門に移ってきたのは天保10年(1839)のこと。それから約150年後の平成元年、すぐ近くに建った現在のビルに移転した。当主の萩原昭さんは五代目。

「江戸時代から数えると十六代目になるらしいのです。でも、店が移ったら、その場所から一代目、二代目と数えるのが、かつての東京のならわしらしく、父は四代目を名乗っていました」

そば粉は北海道幌加内産が中心。そばは、小麦粉と卵白をつなぎに店内で打つ二八。一番粉(そばの実の芯の部分)だけを使った真っ白なそばで、「御膳打ち」という細打ちが特徴。そばの実の甘皮を混ぜているので香りがよく、歯応えもいい。つゆは薄口。これは、昔から虎ノ門周辺には寺が多く、客の主体だった僧侶の口に合わせたもの。江戸時代から連綿と受け継がれている味だという。ダシは本枯節と宗田枯節からとり、上白糖を加え、さらに薄口と濃い口醤油をブレンドした返しと合わせた、やや甘みのある上品な味に仕上げている。

巴町砂場の看板メニューといえば趣味のとろそば。

山かけそばは古くからあるが、とろそばは、主人の祖父が遊び心で売り出したつけとろろそばの元祖。とろろは千葉県の農家に依頼栽培している大和芋を使用。注文を受けてからすり鉢でおろし、もり汁でといて客に出す。とろろの中には生卵の黄身が入っているので、よくかき混ぜてから食べたい。

あたたかいそばのおすすめは、年間を通じて食べられる東北の地鶏を用いたかしわ南ばん。鶏肉を炒め、焦げ目をつけてから煮込むので、つゆにその肉汁が溶け込んでコクのある味わいだ。

店はビルに変わったが、店先には砂場の紋が染め抜かれた暖簾が風に揺れ、また店内には、かつての木造店舗時代の名残である重量感たっぷりの看板や、今は動かない振り子時計などが飾られている。

初代は大坂城の落城後、ひいきの徳川の武将について江戸に下って店を始めたという。




東京書籍 (著:見田盛夫/選)
「東京-五つ星の蕎麦」
JLogosID : 14071200

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東京五つ星の蕎麦
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 東京書籍「東京-五つ星の蕎麦」

出版社:東京書籍[link]
編集:見田盛夫/選
価格:1,836
収録数:217軒
サイズ:19.8 x 12.2 x 2.2cm()
発売日:2006-12-01
ISBN:978-4-487-80147-3

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