【東京五つ星の魚料理】日本料理 > 中央区
三亀
【さんかめ】
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掌サイズの商売だからこその料理
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外堀通りから1本外れ、今も微かに下町の匂いを感じさせる数寄屋通り。三亀は昭和22年の開業以来ずっと、この通りの一隅に店を構えてきた。現在は関西割烹の銀座出井などで修業した二代目当主・南條勲夫さんが仕切っている。
魚介は国産の天然もの、それも旬―産卵に備えている時期―を大事にする。築地をメインに仕入れ、時に産地からも直接取り寄せる(たとえば上記写真の甘鯛は、長年付き合いのある大分県臼杵のフグ屋から)。野菜なら春は新芽、秋は実、冬は根菜といった具合だ。こうして選んだ素材で「当たり前に、基本に忠実に」調理するけれど「食べものなんだからそれなりの量がなくちゃ」と、ちんまりした料理は作らない。そして「事業家じゃなくて商人なんだから、隅々まで目が届く掌サイズの商売」を心がける。なるほど三亀の料理、どれもぴしっと芯が通っている。
![]() | 東京書籍 (著:岸 朝子/選) 「東京五つ星の魚料理」 JLogosID : 14071000 |