【東京五つ星の鰻と天麩羅】鰻の名店厳選40軒 > 文京区
小福
【こふく】

テーブルに鯉が泳ぐ趣向が人気

建物は鉄筋6階建てながら、外観も内部もなかなか小意気な造り。1階に厨房、2~4階に客室があり、各階それぞれに造作が異なる。2階は縦に長い馬蹄形の大きなテーブルを配し、テーブル中央にしつらえた池には鯉が泳ぐ。3階は喫茶店みたいな雰囲気のイス席、4階は船底天井がみごとな純和風の座敷だ。杉一枚板の扉をはじめ、店内随所に亀甲竹や煤竹、花梨、桜材などを用いた凝った造りが見られ、すべて主人の設計というからすばらしい。各階に収容2~4名ほどの個室もある。
うなぎは静岡県榛原産を中心に国産ものだけを仕入れ、いったん生簀に放して泥を吐かせてから使う。「手を抜かない」をモットーに、職人がつくる料理を週に1回主人が味見して、確かめてから客に出している。うなぎは昼20~30分、夜なら40分ほど調理に時間がかかるから、余裕をもって訪れたい。
酒の肴には、当店オリジナルの八幡巻がいい。うなぎでごぼうを巻いた取り合わせの妙に、つい頬がほころぶ。
![]() | 東京書籍 (著:見田盛夫/選) 「東京五つ星の鰻と天麩羅」 JLogosID : 14070719 |