【東京五つ星の鰻と天麩羅】鰻の名店厳選40軒 > 文京区
はし本
【はしもと】

「大事なのはうなぎ」と6代目

天保6年(1835)創業の暖簾を誇り、神田川に架かる石切橋のたもとに木造2階建ての店を構える。
「鰻重は米やたれではなく、うなぎ本来の持ち味が大事」と熱く語るのは、6代目当主の橋本信二さん。橋本さんは大学生のころから店を手伝うかたわら、うなぎ問屋で5年ほど割きや串打ちを修業、焼きは自分の店の職人に仕込まれたという。現在は割き・蒸し・焼きの作業をすべて一人で行いつつ、初代からの味を伝えている。うなぎは注文を受けてから調理するため、25分前後待たされる。たれは初代相伝のすっきりした辛口だ。
うなぎを待つ間の一杯には、鳥取県大山の地鶏を使った焼鳥がおすすめ。たれと塩があり、どちらも肉の持ち味を生かした薄味に仕上がっている。看板料理の一つとして長く愛されてきた親子丼は、昼どきにぴったりだ。
店は老舗ながらおよそ気取りがなく、接客するおねえさんたちもみな気さくで気が置けない。
![]() | 東京書籍 (著:見田盛夫/選) 「東京五つ星の鰻と天麩羅」 JLogosID : 14070717 |