【旬のうまい魚を知る本】 >
▼極楽なり、浜でかきこむシビ茶漬け

富江では、漁師のおかみさんたちがシビ料理に腕を振るってくれた。刺身、茶漬け、一口揚げ、あら炊き、胃袋塩焼き。どれも冷凍マグロにはない風味が楽しめた。なかでも茶漬けは傑作中の傑作。どんぶりに熱いご飯を盛り、刺身状に切ったシビのヅケを上にのせ、小口切りのアサツキを散らしてワサビを添える。上から醤油をかけて、熱いお茶を注いで、これを熱いうちにかき込む。ぼくはあっというまに1杯目をたいらげてしまい、2杯目をそっとお願いした。
![]() | 東京書籍 (著:東京書籍) 「旬のうまい魚を知る本」 JLogosID : 14070650 |