【旬のうまい魚を知る本】 >
▼博多前はひと味もふた味も違う

福岡市漁協伊崎支所長の森良三郎さんは元漁師だから、博多の漁についてはことのほか詳しい。「組合員の大半が、4月16日から12月16日までの小型底曳漁を専門にしています。その数22隻でテナガダコ、アナゴ、シャコ、クルマエビ、スエビ、カレイ類などを獲っています。能古島と志賀(しかの)島で玄界灘と区切られる博多湾は、海底が泥になっているため、ほかとはひと味もふた味も違ったうまい魚介が育つ。これを昔から博多前と呼んでいるんです」。味がよく、新鮮な魚介を並べるから、夕市に人気が集まるのだとキッパリ断言した。
![]() | 東京書籍 (著:東京書籍) 「旬のうまい魚を知る本」 JLogosID : 14070438 |