【旬のうまい魚を知る本】 >
▼世界でも珍しい駿河湾のサクラエビの生態

甲殻が半透明な桜色をしていることからサクラエビと呼ばれる。また桜の季節に多く漁獲されるから、この名があるともいわれる。日中と月夜は水深200~300メートルに生息する深海性。ところが闇夜になるとどういうわけか、水深20~30メートルまで上昇して厚い群れをなして浮遊し、夜明け頃には再び群れを散らして下降していく。遠州灘、相模湾、東京湾などでも見られるが、サクラエビといえば駿河湾。この海のように沿岸まで接近してきて、これほど数多く繁殖するのは世界でもきわめて珍しい。
![]() | 東京書籍 (著:東京書籍) 「旬のうまい魚を知る本」 JLogosID : 14070027 |