ワイン
【わいん】
「白は冷やして、赤は室温で」は、本当に常識か?
ボジョレー・ヌーボー解禁日に購入するための長蛇の列ができたり、個人でワインクーラーを部屋に置いたりと、すっかりワイン好きの国民になった日本人。そんな私たち日本人にとっては常識ともいえる「白は冷やして、赤は室温で」というワインの飲み方は、実はあまり正しくないようだ。これはあくまでヨーロッパ諸国での話なのである。ヨーロッパの家庭では地下に専用の酒蔵があるのが当たり前、その酒蔵は気温も低いので、ワインはすべて冷えている。そこで、飲む直前には、部屋に持ってきて、室温で香りが引き立っておいしく飲める温度にするという意味なのである。たとえば冬場に、赤ワインを暖房までかけている部屋の室温のなかに置いておいて、「赤ワインは室温で」なんていって飲むと、温度が高すぎて口当たりが悪くなってしまう。それでは、どんな温度でいただくのがおいしいのか。白ワインは、しっかり冷やしたほうがいい。まず一日ほど前から冷蔵庫に入れておく。いただく一、二時間前になったら、ワインボトルが首まで浸かる大きさの容器に氷を入れたものを用意し、そのなかに冷蔵庫から取り出したワインボトルを浸けてさらにしっかり冷やす。こうすれば、安価ワインでも本当においしくいただくことができるという。赤ワインも、白ワインほどではないがある程度冷やして飲むようにしたい。温度ではおおよそ一五度が目安だという。夏場は、いただく一、二時間前に冷蔵庫に入れて、さっと冷やしておくと飲み頃になる。季節にかかわらず、やはり冷やしすぎは苦みがきつくなるし香りも悪くなるので注意しよう。温度の目安は、ボルドーの上級ワインなら一六?一八度、ブルゴーニュやローヌの上級ワインなら一四?一七度。また、ボジョレーなら渋みの少ないワインなので、一一度前後に冷やして飲むとおいしくなるという。
| 東京書籍 (著:東京雑学研究会) 「雑学大全2」 JLogosID : 14820976 |