指
【ゆび】
手の指のなかでは、中指の爪がいちばんよく伸びる
指の爪は、五本同じような速さで伸びるわけではなく、爪によって伸びる速度が違う。人差し指、中指、薬指が比較的速く、親指と小指は遅いという。なかでも、最もよく伸びるのは、中指の爪だそうだが、これには理由があるという。爪は、髪の毛と同じように皮膚が変形してできたものだ。指の外側に硬い爪があることで、指先をしっかりさせて、ものをつかんだり、引っ張ったり、結んだりといった作業をしやすくしている。そのとき、いちばん活躍している指の爪が速く伸びるのだ。それが中指なのである。中指よりは、むしろ人差し指のほうがよく使っているような気がするが、これは錯覚らしい。たとえば、何かをつかむ場合、まっ先にそのものに触れるのは、いちばん長い中指だ。ものを持ち上げるときも、いちばん力を発揮しているのも中指である。働き者の中指の爪は、いちばん活躍する爪でもあるから、いつでもきちんと生えていないと都合が悪い。というわけで、中指の爪はいちばんよく伸びるようになっているのだという。普段はあまり目立たない中指だが、実は縁の下の力持ちとして、日々活躍しているのである。
| 東京書籍 (著:東京雑学研究会) 「雑学大全2」 JLogosID : 14820927 |