メジャーリーグ
【めじゃーりーぐ】
テレビの放映権は誰のもの?
日本人メジャーリーガーの活躍が華々しい昨今、彼らの出場する試合は日本でも放映されるようになって久しい。メジャーリーグの収入は、こうしたテレビやラジオの放映権料によってまかなわれている部分が大きいという。さて、一九八四年におこなわれたロサンゼルスオリンピックの大会組織委員長も務めたアメリカの実業家ピーター・ユベロスは、「オフィシャル・スポンサー制度」を導入し、それまで赤字続きだったオリンピックを黒字に転換させた人物である。彼は同じ手法で大赤字だったメジャーリーグを救ってもいる。最重要課題とされたのがテレビ・ラジオの放映権料だったが、ユベロスはCBSとの総額一〇億六〇〇〇万ドルの四年契約をはじめ、数々の契約を更改した。日本のプロ野球とは違い、メジャーリーグでは、テレビ・ラジオの放映権料はコミッショナーが一括で管理し、収入として得た放映権料は全チームに均等に配分されるシステムをとっている。ユベロスの尽力で、各チームの収入はそれまでの倍になったという。しかしそのシステムは、あくまでも全米ネットワークを持つ局からの収入の話。ローカルテレビ局からの放映権料は、その地をホームグラウンドとするチームに直接払われるのだ。そのため、ニューヨーク、シカゴ、ロサンゼルスといった大都市のチームと、ミネソタ、ピッツバーグといった小都市のチームとでは、放映権料から得られる収入には差が生じてしまう。この問題を解決すべく設けられたのが課徴金制度。所属選手の年俸総額が一定の基準額を超えたチームは課徴金を支払わなければならず、その課徴金は経営難のチームに分配され、チーム間の戦力の均衡を保とうというものである。
| 東京書籍 (著:東京雑学研究会) 「雑学大全2」 JLogosID : 14820891 |