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雑学大全2趣味 > 音楽

バッハ
【ばっは】

同じヤブ医者から光を奪われたバロック時代の二大巨匠

バロック音楽の二大巨匠といえば、対位法集大成したヨハン・セバスティアン・バッハと、オペラオラトリオで一時代を築いたゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル。どちらも同じ一六八五年にドイツに生まれたということのほかに、もう一つ、同じ医者によって失明に追いやられたという共通点があるのだ。生まれつき目の弱かったバッハは、晩年にはほとんど見えなくなっていたといわれている。バッハ従兄弟にも、やはり晩年に失明した人がいることから、遺伝的な要素が強いのではないかと考えられているが、若い頃に月明かりで楽譜を書き写したりしたことも影響しているのだろう。さて、バッハは、一七二三年以来、ライプツィヒ市の音楽監督を務めていたが、目の悪くなった彼に見切りをつけたライプツィヒ市当局は、後継者を探そうとした。焦ったバッハは、当時イギリスからやってきたジョン・テイラーという眼科医に手術を依頼した。一七五〇年、バッハの手術はコンサートホールで大衆を目の前にしておこなわれた。麻酔もなく、針を目に突き刺すなど手荒いもので、なんと手術の後には、「こんなものが入っていた」と、虫や蜘蛛を取り出してみせたという。そればかりか、体を清めるという名目で血を抜いたり、下剤や吐剤を投与したりした。その結果、失明はもちろん、体力を消耗しつくしたバッハは、手術の三カ月後に脳卒中で倒れて亡くなってしまったのだ。その約二年後、白内障に悩んだヘンデルが、ジョン・テイラーの手品まがいの公開手術を受けた。名医と評判の高いサミュエル・シャープに回復の見込みなしといわれ、別の外科医の手術を受けたが結果が思わしくなかったため、わらをもすがる思いでテイラーを訪れたのだろう。しかし結果は同じく失明。もしヘンデルがバッハの手術の結果を知っていたら、果たして彼は手術を受けただろうか。




東京書籍 (著:東京雑学研究会)
「雑学大全2」
JLogosID : 14820708

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編集:東京雑学研究会
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発売日:2004年8月
ISBN:978-4487801305

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