虹②
【にじ】
虹の半円の下の部分はどうなっている?
雨上がりや噴水の細かいしぶきのまわりに美しくかかる虹。光の波長に比べて十分に大きなたくさんの水滴が、太陽光などの平行光線に照らされた場合だけに起こる現象である。さて、この虹、私たちが目にするときは半円形になっているので、その形が当たり前だと思っているが、実は丸く見えてもおかしくはないのだ。私たちは通常、地上から虹を見るので、山並みで隠れてしまったり、地平線に隠れてしまったりする。角度や地形の問題から、上の半分しか見えないわけである。たとえば、視界をさえぎるもののない飛行機の機内などからならば、丸い虹を見ることは可能である。しかもこのとき、虹の形は上空から水平に広がる水滴層を見ることになるので、太陽光の角度によって、楕円形や放物線形に変化するようだ。なかなかチャンスはないだろうが、機会があれば見てみたいものである。ちなみに、このような虹を水平虹という。もう一つの可能性としては、視界の開けた独立峰などの特別な地形の場合である。水平の下側半径四二度以上が開けていれば、丸い虹が峰の先端からならば見える可能性がある。山の頂上に上った場合も、円形の虹が見える場合があるそうだ。
| 東京書籍 (著:東京雑学研究会) 「雑学大全2」 JLogosID : 14820658 |