三振
【さんしん】
メジャーリーグでは、なぜ「三振」を「K」と表す?
スポーツ新聞などでよく「○○、13Kで完封!」など書かれることがある。「K」が「三振」の意味だというのはよく知られているが、三振は英語で直訳すると「Strike Out(ストライクアウト)」。頭文字は「K」ではなく「S」なのである。いったい「K」はどこからきたのだろう。実はその起源にはいくつかの説があるようだ。一つには、一八六一年にヘンリー・チャドウィックという人物がスコアリング・システムを考案したときに、一塁手がゴロの打球を捕球して自分でベースを踏んでアウトにしたら「A」、二塁手がゴロの打球を捕って自らベースを踏み、一塁ランナーをアウトにしたら「B」というように様々なアウトのケースを順にアルファベットで当てはめたとき、三振がたまたまKだったという説がある。また、同じくチャドウィックがスコア考案の際に、たとえばフライ(Fly)を「F」にし、ファウル(Foul)はすでに「F」を使っているため末尾の文字を取って「L」というように重複を避けてスコア記号をつくったため、それと同じ理由で、犠打(Sacrifice)に「S」をとられた三振は「Strike Out」のなかからいちばん目立つ「K」の字を取ったという説がある。現在は、後者の説が有力だ。チャドウィック本人がそう説明したといわれている。ちなみに、俗説で、「K」という文字の字画が三画なので、ワン・ストライク、ツー・ストライク、スリー・ストライクと三画で書いてあらわしたという説もある。
| 東京書籍 (著:東京雑学研究会) 「雑学大全2」 JLogosID : 14820361 |