MENU
    全辞書一括検索 by JLogos

雑学大全ヒトの不思議 > 人体

指の関節
【東京雑学研究会編】

§指を引っ張ると関節が鳴るのはなぜか?

指の関節をポキポキ鳴らすのがクセになっている人がいる。関節を引っ張る人もあれば、指を折って関節の辺りを押して鳴らす人もある。さまざまな鳴らし方があるようだが、小さな関節から、なぜあのようなはっきりと響く音が出るのだろう。この疑問は、まだはっきりと解明されていないそうだが、二つの説がある。
関節では骨と骨がわずかな隙間をへだてて向かい合った状態にある。その向かい合った面を関節面という。その関節面を包むように関節包が覆っている。関節包は二枚の膜、すなわち滑膜と線維膜でできているが、この滑膜から分泌される滑液が関節包の内部の関節腔を満たして、潤滑液の役割をしている。骨の連結部分である関節が、ギシギシせずに滑らかに動くのは、こういうつくりになっているからだ。
指を引っ張ると、骨の関節面が互いに引き離され、関節腔が広がっていく。このとき、関節腔の内部を満たしている滑液が、シャボン玉のような形で、関節腔の内部に広がる。関節面にくっついたままひっぱられた滑液の袋がついに破れるとき、あのポキッという音が鳴るというわけである
つまり引っ張られて拡張した関節腔内部は陰圧(外部より気圧が低い状態)になり、この状態で滑液の袋が破れると、腔内に響き、同時に関節包などの組織を振動させるというのが、一つの説。
もう一つは、関節を取り巻き、保護している靱帯や腱、筋肉が互いにぶつかる音というもの。それらの組織は、伸縮性を持ったものであるが、関節を保護するために頑丈にできているので、ぶつかると音が発生するという説だ。
有力なのは、前の方の説である。関節がなぜ鳴るかという疑問の解明には、解剖学的な研究が必要であるが、死体の指は鳴らせないので、解明は進んでいないというのが実情である




東京書籍 (著:東京雑学研究会)
「雑学大全」
JLogosID : 12670945

この辞典の個別アプリ

雑学大全
「働きバチは1日6時間しか働かない」など、知的好奇心をそそる雑学の集大成。全1000項目を収録したアプリ。

【辞典内Top3】 握手  裁きの豆  ベレー帽  
【関連コンテンツ】

関連辞書

雑学大全2 暦の雑学事典 日本史の雑学事典 道と路がわかる事典 

関連書籍

 東京書籍「雑学大全」

出版社:東京書籍[link]
編集:東京雑学研究会
価格:2,160
収録数:1000
サイズ:26x19x4cm(B5判)
発売日:2004年8月
ISBN:978-4487799473

JLogosPREMIUM(100冊100万円分以上の辞書・辞典使い放題/広告表示無し)は各キャリア公式サイトから

             × 閉じる

収録辞書全リスト