マカロニ①
【東京雑学研究会編】
§マカロニにはなぜ穴があいているのか?
イタリア料理といえば、何といってもパスタだ。パスタとはイタリア語で「ねりもの」という意味で、お菓子を含む小麦粉を練って作った製品全般を指す。
日本ではスパゲッティがおなじみだが、スパゲッティは穴のないパスタのことをいう。
スパゲッティのほか、細めのスパゲティーニ、天使の髪のように細いカッペリーニ、板状のラザニア、ペンのようなペンネと種類はさまざまだが、マカロニは日本でも親しまれているパスタの一つだ。穴のあいたもののほか、貝殻などのかたちをした短いパスタ全般をいい、グラタンやサラダに使われる。なお、「マカロニ・ウェスタン」とは、一九六〇~七〇年代に人気を博したイタリア製西部劇のことだ。
ところであのマカロニの穴は、アラビア人が考えたものらしい。
砂漠の旅を生業にしていたアラビア人の商隊は、食事のための小麦粉を持ち歩いていた。腐らないように水を練り込んで乾燥させたが、このとき、乾燥しやすく保存がきくように穴をあけたパスタを作っていた。これが、マカロニのルーツなのだ。
穴があれば、ゆでたりソースをからめたりするにも都合がいい。当時のパスタは天日乾燥されていた。
| 東京書籍 (著:東京雑学研究会) 「雑学大全」 JLogosID : 12670890 |