二日酔い①
【東京雑学研究会編】
§お酒を飲みすぎるとなぜ二日酔いになるのか?
楽しい酒、苦い酒、やけ酒・・と、世の中にはいろんなお酒を飲む人がいるが、どの酒も飲みすぎると、つぎの日にはつらーい半日が待っている。二日酔いである。誰でも一度や二度は経験があるはずだ。
頭はズキズキ、胸はムカムカ。そばで大声を出されようものなら、飛び上がらんばかりになる。こんな苦しみは二度とごめんだと、そのときはみんな殊勝にそう思う。しかし、忘れた頃にまたくり返すというのが人間のようだ。
この二日酔いのメカニズムはこうである。アルコールは血液に運ばれて全身をめぐり、ついには肝臓に集まる。人体の化学工場とも言われる肝臓は、酵素を使ってアルコールをアセトアルデヒド、酢酸、水、二酸化炭素に分解、最後は尿や汗として体外に排泄する。
この中のアセトアルデヒドという成分、なかなか分解しにくい物質なのだ。毒性が強く、頭痛、吐き気、顔面紅潮、動悸、発汗などの不快症状をもたらす。少量のアルコールなら心配ないが、多量に摂取した場合、肝臓の処理能力の限界を超えることがある。そこで、分解されないままのアセトアルデヒドが、血液とともに身体中を駆け巡る。この間が、あの不快な二日酔い状態というわけだ。
| 東京書籍 (著:東京雑学研究会) 「雑学大全」 JLogosID : 12670826 |