MENU
    全辞書一括検索 by JLogos

雑学大全生活 > コトバ

たそがれ
【東京雑学研究会編】

§「たそがれ」は「あなたは誰ですか」?

夕方のぼんやりとした薄暮の時間帯を「たそがれ」あるいは「たそがれどき」と言う。最初は「たそかれ」と「か」を濁らせずに発音していた。これを漢字で書くと、「誰そ彼」。
古代日本語で「彼」は男性三人称ではなく二人称の「あなた」の意味になる。「そ」は「~ですか?」という疑問を含む言葉。だから「誰そ彼」を現代語に直訳すると「誰ですか、あなたは?」になる。
柿本人麻呂も『万葉集』で「誰彼と我をな問ひそ九月の露に濡れつつ君待つわれを」と詠んでいる。このように、薄暗くなる時刻には、出会った相手の顔の見分けがつきにくく、そのため「あなたは誰ですか?」と問いかける時間帯ということで「たそがれどき」になったのだ。
特に昔は薄暮の時間帯を魔物が出歩く「逢魔がとき」とも呼んで怖れていた。そんな危険な時間帯に出会った人に対して素性を尋ねるのはごく自然なことだったのだろう
夕刻に人の顔の見分けがつかないのと同様、明け方の薄明るくなった時間帯も人の顔の見分けがつきにくい。そのため明け方の薄明るい時間帯は「かはたれ(彼は誰)」といわれるのだ。
しかし、これほど合理的な説明がされていながらも、「誰そ彼」説は単なるコジツケという説が近年、台頭してきている。
それは古代の朝鮮半島の言葉がもとになっているとする説だ。
古代朝鮮語で「タソガレ」と発音される言葉は、そのものズバリ「夕方の薄暮の時間帯」を指すらしいのだ。
どちらの説が正しいのか、今のところ決定的な証拠はない。




東京書籍 (著:東京雑学研究会)
「雑学大全」
JLogosID : 12670578

この辞典の個別アプリ

雑学大全
「働きバチは1日6時間しか働かない」など、知的好奇心をそそる雑学の集大成。全1000項目を収録したアプリ。

【辞典内Top3】 握手  男女マーク  五節句廃止令  
【関連コンテンツ】

関連辞書

雑学大全2 暦の雑学事典 日本史の雑学事典 道と路がわかる事典 

関連書籍

 東京書籍「雑学大全」

出版社:東京書籍[link]
編集:東京雑学研究会
価格:2,160
収録数:1000
サイズ:26x19x4cm(B5判)
発売日:2004年8月
ISBN:978-4487799473

JLogosPREMIUM(100冊100万円分以上の辞書・辞典使い放題/広告表示無し)は各キャリア公式サイトから

             × 閉じる

収録辞書全リスト